2017年5月6日土曜日

似非プレイ記 盗賊ギルド14 ディベラの心臓

※ 盗賊ギルド関連のクエストのプレイ記ぽいものです。冗長や省略が多々あります。
※ 今回は盗賊ギルド関連のクエストではありません。




 ヘマをした。
 そう難しい仕事ではなかったはずだけど、最近は順調に仕事をこなしてきた事で油断や驕りがあったのかもしれない。
 そう、驕りね。デルビン爺さんをはじめヴェックス姐さんや他のみんなから一目置かれる存在になって私の中に驕りが生まれた。
 今回の仕事もいつもと同じ、マルカルスのディベラ聖堂から貴重品を盗み出すという簡単な仕事だったはず。
 そう、まあ分かりやすく言うと「ナメてた」。その結果、私は聖堂の神官に見つかってしまうというヘマをしてしまった。
 今はなにも言い訳ができない。私の自業自得ね。

「自分のしている事が分かっているんですか?」
 目の前の女性の荒い語気に私は我に返った。
 彼女の名はハマル。ここディベラ聖堂で美を司るエイドラのディベラに仕える神官をまとめる"母"と呼ばれる女性だ。
 聖堂に忍び込んだ私は、深夜までなにかの儀式を続けていた彼女に見つかってしまった。
「あなたは罪を犯しました。罰を受けなければなりません。」
 儀式の邪魔をされた彼女は当然ながら御冠だ。このまま衛兵に突き出されることになるのだろうか?
 ここマルカルスでは監獄ではなくシドナ鉱山という町中にある鉱山に収容され強制労働をさせられることになる。
「見せしめに罰してもいいですが、私たちにはどうしても急いで行わなければならない用件があります。それをあなたにやってもらいます」
 それで見逃してくれるなら、内容にもよるけど。
「あなたが無礼にも妨害したのは、ディベラのシビュラの昇天の儀式です。意味を知っているとは思いませんが、シビュラがこの世を去ったと言えば分かるでしょう」
 あー…要は葬式ってことね。シビュラってのは何者?
「ディベラのシビュラは、生涯を通じて女神と直接の交わりを持ちます。少女のころから息を引き取る瞬間まで、天におられる女神と直接つながっているのです。彼女の夢見から、神の御心を知ることができるのです。彼女の夢見を始めるために、聖堂に連れてこなければなりません」
 それを私にやらせようって訳ね。何か手掛かりみたいなものはあるの?
「儀式の最中に、石に挟まれた北方の小さな村、そしてそこにあるシビュラの後継者の家が見えました。そこへ行って、まだ小さなシビュラを連れてくればこの罪は許されるでしょう」
 石に挟まれた…ここマルカルスは「石の街」ってガイド本に書かれるくらいの場所だしシビュラは近くの村にいるみたいね。サマーセットやブラックマーシュにいるって言われたらどうしようかと思ったわ。
「私たちが見た場所はカースワステンだ思います。早く行ってください。すぐにでも少女を聖堂に連れてこなくてはなりません。」
 カースワステン…マルカルスとソリチュードの間の山間にある小さな村ね。 確か鉱山と鉱山労働者の家がいくつかあったはず。
 ところで、少女を家族から引き離すことになると思うんだけど?
「家族にとっては大変な名誉になります。少女は人生の苦難から解放され、女神からは豊かな恵みがもあらされるのですから」
 アッハイ、ソウデスネ。

 あの手の人間は自分のやってることに微塵も疑いを持たないからなあ……。

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